何から手をつけたらいいの?シリーズ4。情報の整理と見える化。
さて、中小企業のマーケティング施策、何から手をつけたらいいの? シリーズ4では、課題や問題点などの情報を整理しましょう。
シリーズ1〜3で、夫々のカテゴリーにおいて深掘りした、様々な課題や問題点の情報を「整理」し「見える化」をしましょう。
そして、それらの情報を客観的な目線からも深掘りしてみましょう。
シリーズ1では、主に自社の商品、サービスに関する分析や検証、販売対象に関すること、PR活動についての課題、問題点の検証、分析についてお話ししました。
(「中小企業のマーケティング!何から手をつけたらいいの?シリーズ_1」)
また、シリーズ2では、現状の売り上げ実態と目標達成について、競合他社との比較についてお話ししました。
シリーズ3では、人、人材に関すること、会社組織内の人材などについて、様々な視点から課題や問題点の検証、分析に取り組んでみることについてお話ししました。
(「何から手をつけたらいいの?組織について。シリーズ_3」)
それらのカテゴリーで、課題や問題点について、ランダムに深掘りして頂いたと思います。
次には、それらの情報を整理し、可視化することが重要です。
そして、整理された情報は、言葉の単位まで具体的に、正確に、関係者一同で共有しましょう。
情報の整理と見える化、その3つの作業。
「何から手をつけたらいいの?」シリーズで、これまで、夫々のカテゴリーにおいての課題や問題点を見つけ出し、それらを曖昧な言葉を使わず、具体的に言葉の単位まで深掘りしてもらうことをお話ししました。
それらをメモしたノートは、キーワードや文章、思いついた多くの言葉が並んでいると思います。
全体像を分かり易く理解するために、また、関係者間で言葉の解釈も含め具体的に、正確に、情報の共有を図るためにそれらを整理していきます。
その具体的なキーワードの整理、作業の3つのポイントは以下の通りです。
作業その❶
まずは、言葉の単位まで深掘りしたカテゴリーごとの課題と問題点を、誰が見ても分かり易いように、それらの課題や問題点を整理して表記していきます。
すると更に、本質的な課題や問題点が明らかになり、何となくの理解がロジカルに、そう、理論的に理解できるようになります。
整理され、可視化された情報は、関係者一同において、具体的で正確な情報、解釈としても共有が可能になります。
作業その❷
更に進んで、カテゴリーごとに整理され、可視化された情報を全体像が分かりやすくなるように、ディレクトリーコード的に、すなわち階層的にイメージしながら整理していきます。
すると、フローチャート風に整理できれば、全体としての課題や問題点の流れや夫々の関連性の本質が見えてきませんか。
合わせて、整理された情報を、目線を変えた分析、検証も付け加えていくことも進めてください。
売り手として、商品、サービスの提供者としての目線だけでなく、買い手、想定している顧客対象としての目線からの分析、検証も試みてください。
これまで見えていたと思っていたことの本質が見えていなかったことや想定していた見識と実態に大きなギャップが有ったこと等、何となく感じていた違和感や胸のつかえが下りたような、ハッとしたことが分かってきたりします。
作業その❸
そして3つ目に、それは、総合的に整理され、明らかになった課題や問題点、それぞれが意味するもの、意味することを検証、分析することが重要です。
可視化された、全体として明らかになった課題や問題点の本質や関係性が何を意味しているのかを分析、検証しましょう。
何を意味するのかをしっかりと分析、検証することによって、その後の対策案の検討に大きな影響をおよぼします。
これら3つの作業を終える頃には、俗に言われる「ソリューション」案が見え始めているかもしれませんね。
そして、分かり易く、明確に情報が整理されていれば、その後、様々な関係者間での議論を進める上でも活発な議論が期待でき、マーケティング施策への意思決定への精度も高い成果が得られます。
意外と地味かも、マーケティング施策。
マーケティングと言うと、インテリジェンスで格好いい、学術的な等々、難しいとか、敷居の高いイメージがありますよね。
因みに、「インテリジェンス」とは、知性、知能、理解力、知恵、理知などの意味ですが、知恵という点は当てはまりますね。
以前にも解説しましたが、マーケティングとは、「創って」、「作って」、「売る」仕組み作り、繰り返すこのサイクルをスムーズ繰り返すための仕組み作りであると言う、大まかな概念をお伝えしました。
既に事業展開をされている企業にとっては大半が、実際の事業運営の改善のためのマーケティングと解釈しても良いと思います。
すれば、スムーズに回転しなくなってきた、マーケティングのサイクルの課題や問題点を見つけ、改善する施策をマーケティングと言っても良いでしょう。
しかし、中小企業では、大企業に比べ、本質的な課題や問題点の模索には中々専門の人員を割くことも難しく、思いの外、地味ですが手間の掛かることかもしれませんね。
マーケティング施策では、ディレクトリー的に、フローチャート的に自社の課題や問題点を深掘りしていき、それらの意味づけ、関連性、などを見極めた、施策構築のヒントを探ることが、大変、重要となります。
これは、施策ごとのポジションとその目的を明確にすることに繋がります。
コミュニケーション分野やシステム、社内対策等において、夫々の目的やポジションが明確になることが選択する施策案、ソリューション案が的確で適切なものになります。
そして、その選択するマーケティング施策に、奇抜な改善策はありません。
奇手、奇策を意識すれば、抱えている課題や問題点の本質を見極められなくなばかりか、成果の得られない作業となります。
ここまで解説してきたことでもお分かりいただけたと思いますが、作業としては、意外と地味じゃないでしょうか。
ひょっとしたら、「コロンブスの卵?」的な印象を受けるかもしれませんね。
分析、検証する目線と深掘りの仕方にちょっと工夫と努力がいるかもしれませんが、出てきた課題や問題点の解決策は、深掘りの精度が高ければ、夫々の施策は難しいことではありません。
「傍目八目(岡目八目)」コンサルタントの基本ポジション。
「傍目八目(岡目八目)」
〘日本大百科事典(ニッポニカ)の解説(引用)
元囲碁用語。傍目(岡目)はわきから見ること、傍観の意で、八目は囲碁の手数(てかず)をいう。囲碁の対局をわきから見る観戦者は、冷静に局面を判断して、八目先まで見通すことができる。
その意から、傍観者の立場にたって判断する方が、物事の真相や利害得失を、当事者よりかえって的確にとらえることができることのたとえ。[棚橋正博]
〖出典 小学館 日本大百科事典(ニッポニカ)〗
と言う意味ですが、マーケティング・コンサルタントの基本的な役割、ポジションを表すときに、最初によくつかわれる言葉です。
マーケティング・コンサルタントとして、お仕事を請け負うときに、先ず、最初に求められる目線は、まさに「傍目八目」と言う目線が重要となります。
実際にこれまでお話しさせて頂いた、分析、検証の作業を始めると、まさに、「具体的にどうやって始めたらいいの?」と感じると思います。
白状しますと、マーケティングのコンサルティング、アドバイザーを生業としている私でさえ、自分のこと、自社のこととなるとよくわからなくなることもあります。
自分のこと自社のことを第三者の目線で深掘りしていくこと、これ、大変、難しいことに気づきます。
しかし、本質的で具体的な課題や問題点を深掘りしていくことは、マーケティング施策の最初の作業としては、その精度の高さが重要な要素となります。
いかに、本質的な分析、検証、課題や問題点、原因追求の深掘りをするための体制作りや取り組み方法、姿勢も第三者の目線で実行していくことも重要です。
まとめ
何から手をつけたらいいの?シリーズを1〜4まで解説させていただきましたが、解説させて頂いた内容は簡単そうに感じたと思います。
さて、作業を始めてみると、具体的に本当に何から始めたらいいの?と消化不良のような感情を味わう方が多いかもしれません。
そう、具体的な作業は、個々の企業によって全く異なります。
よくセミナーや講演会などに参加して、「今日はいい話を聞かせてもらった。早速、弊社にも取り入れてみよう。」と感動して翌日出社してみると、「はて、具体的にどうやったらいいのだろう。」と悩むうちに忘れていることありませんか。
私は、いつも感じています。
それは、大勢の前で話せる内容は、学問的なことの解釈や、一般論、講演者の体験談などしか話せず、個別の取り入れ方法のことや、個別のケースバイケース的な話は、実際には大勢の方に向けた講演会やセミナーでは難しいのが現実です。
お医者さんではないですが、検査の後、病名の説明と一般論の説明、カンファレンスがあって、いつも「個人差がありますので。」と言う言葉から、個々の患者さんの治療方針が説明されます。
マーケティング施策も進め方、構築の方法は会社ごとに個々の施策、方法があります。
特に自社の内容を第三者的に、具体的に、正確に、明確に分析、検証することは、正直、難しいことが多いのではないでしょうか。
身内だけど、それをよく理解していて、内部の人間ですが、第三者としての社外のブレーンの目線を持てる、“ マーケティング部長 ”なるポジションの管理者がいれば、その作業は容易いものかもしれません。
しかし、一般論として、一人の正社員を採用するときの人件費に関わる総費用は、1,500〜2,000万円もの経費が掛かると言われます。
その他に、新たに採用する場合、採用までのリクルーティング費用として数百万円もの経費が掛かるとも言われています。
そのような高額な経費を捻出するためには、中小企業おいては、大変、ハードルの高い決断となります。
目まぐるしく変革を遂げて行く現代の経済状況の中で、中小企業においても、本格的なマーケティング施策への取り組みは急務な課題であります。
先ずは、企業内に抱える、様々な課題や問題点を第三者の目線で深掘りすることができる、自社の実情に合わせた体制づくりが大切です。
作業そのもの大変な時間と人的労力が必要な作業です。
短時間で簡単に構築できるものでもありません。
時には、信頼できるアウトブレーンを見つけ相談することも、経費的、時間的にもコストパフォーマンスが良好な場合もあります。
多くのマーケティング・コンサルタントは、町のお医者さん、かかりつけ医の様な、マーケティングに関することは何でも相談される存在でありたいと、努力しています。
進める作業そのものは難しいことはないのですが、労力と知恵が必要な作業であることには間違いありません。
キーワードは、「第三者目線」ですね。
2020.09
この記事を書いた人
- 古野 徹
- 株式会社リップル
代表取締役
マーケティング・コンサルタント
広告関連企業8社に従事して36年超。
ありとあらゆる業務を経験してきたノウハウを活かし、総合広告代理店、㈱リップルを設立する。
創業15周年の通過点に向けて、新規事業として、中小企業を対象とした、「マーケティングに関するコンサルティング事業」サービスの提供を開業。
「心を大切にコンサルティングします。」を新たな基本理念に加え、
どうやって、集客していくのか、
どうやって、売り上げを伸ばしていくのか、
どうやって、新たなお客さんやサプライヤーと繋がっていくのか、
どうやって、人財を確保していくのか、
どうやって、災害や緊急事態に対応していくのか、等々、
益々、社会での存在意義を示していくことが重要な課題になってきている中小企業に対して、わかっているようで、わかっていない「マーケティング」、今更、聞くに聞けない「マーケティング」の事など、総合的なマーケティング活動の施策支援のサービスが提供できるように、絶えず精進を続けている。
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